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作者は小説界隈にはトンと疎いため、小説家が O's Editor3 を使うメリットについて語る資格はありません。ただ小説家が執筆にどのようなアプリを使用しているかについて書かれた雑誌の特集などを読むと、どうやら作家によって千差万別ということのようです。例えばベテラン作家などはいまだにワープロ(ソフトではなくハード)を使っていたり、本格的なワープロソフトではなくOSに標準装備されたメモ帳ソフトを使っている方も少なくないようです。つまり最も重要なのは“慣れ”ということですね。であれば O's Editor3 も慣れ次第で小説執筆に活用していただくのはアリということになりそうです。と無理矢理自分に言い聞かせたうえで、作者自身が O's Editor3 を小説執筆におすすめする理由をいくつかピックアップしたいと思います。
O's Editor3 は Windows用ネイティブアプリケーションです。ネイティブアプリケーションとは特定のOS向けに作られたそのOS専用のソフトウェアのことです。OSの機能を余すことなくダイレクトに使うことができるため、起動が速く動作がキビキビとして操作感も滑らかになります。設計の自由度の高さから“かゆいところに手が届く”仕様にできるのも大きな利点といえます。IMEで文字を入力したり削除したりといった基本的な編集動作や表示切り換えなどストレスのないスムーズな応答性によって快適な執筆が維持されるため、アプリそのものが豊かな発想を生み出す土壌となることが期待できます。
O's Editor3 はテキストエディタです。テキストエディタがファイルを保存するとき、そのファイルはテキストファイルとなります。これは文字だけのデータで構成されたファイルであり、ほぼどんなソフトウェアでも読み込ことが可能なファイル形式です。汎用性が高いためタブレットやスマホに転送しても読み込むこともできますし、今後100年あるいは1000年経ってもテキストファイルを開くことができる可能性は高いといえます。そもそも文字のみというファイル形式は小説との相性が抜群です。文字原稿さえあればそれは小説という作品のほぼすべてです。書式や体裁はあとで自由に変更することができますから。
日本語の小説において「縦書き」はいまなお根強い文化として生き続けています。しかし縦書き文化が現役として残っているのはアジアでも日本だけになりつつあるため、ワールドワイドで使用されるアプリケーションはほとんどが横書きのみであり、日本国内でも縦書きに対応したアプリは限られています。O's
Editor は初期のバージョンから縦書きをサポートしているだけでなく、縦書きでの文字入力や編集が快適にできるよう細心の注意を払って設計しており、横書きとなんら変わらない操作感を実現しています。
小説文では文字に装飾を施すケースは少ないのですが、ルビ(ふりがな)だけは頻繁に使用されています。完全に文字だけのデータであればテキストエディタで執筆することが1番快適だといえますが、一般的なテキストエディタはこの“ルビを振る”ということができません。小説を書く方にとっては致命的ともいえるでしょう。O's
Editor3 ではルビを振るための機能が備わっています。ただ、ここで問題になるのがテキストファイルにどのように記述するかという点です。テキストファイルにルビを記述する書式で長い歴史を持つのが「青空文庫形式」です。現在では大部分の小説投稿サイトがこの形式でルビを振ることが可能になっています。O's
Editorは初期のバージョンからこの「青空文庫形式」のルビに対応してきました。文字を選択し、ルビボタンをクリックすればすぐにふりがなを入力するダイアログが表示され、簡単に青空文庫形式のルビを振ることができます。ちなみに小説では文字装飾が少ないと書きましたが、太字やフォント変更や傍点などを施す場合もあります。こうした文字装飾も
O's Editor3 では可能です。
手書きの時代は皆思い思いの筆記用具で原稿用紙に文章を書いていました。デジタル時代になってもその文化の残照といえる原稿用紙スタイルは一定の需要があります。ただ、毎回原稿用紙スタイルで書きたいわけではない、という方も多いのではないでしょうか。そもそも小説のデータは文字のみですので、どのような体裁で執筆するか気分次第で変更できればなお良しです。O's
Editor3 の最大の特徴である「スタイル」は数百にも及ぶ設定項目を一発で変更し、横書きスタイル→原稿用紙スタイル→読書スタイル→印刷スタイルという具合に1つの文章をさまざまな様式に変化させることができます。原稿用紙で執筆し、ときおり小説投稿スタイルで確認する、といった使い方はいかがでしょうか。
多くの小説が章分けされています。章、項、節と階層を持つ場合もあります。「アウトライン」はこの章立てを可視化しするための機能です。O's Editor2
では1階層分の見出し一覧機能しか装備していませんでしたが、O's Editor3 では大幅に機能を強化し、階層に対応したツリー表示が可能になりました。見出しをクリックしてその本文の該当箇所にテキストカーソルを移動させるのはもちろんのこと、各ノード(章節項のひとかたまりの文章)の順番を入れ換えるといった章単位の編集機能も備えています。本文における見出し判別のための書式は文の先頭に四角形□を付加することがデフォルトになっていますが、もちろん自由に変更することが可能です。
行間と文字間を思い通りに設定できるテキストエディタは実はそう多くありません。とくにフォントの種類にかかわらず統一的に行間を設定することが内部的には難しかったりします。これにはいくつか理由があるのですが、英語など多くの言語圏では行間や文字間を細かく設定する需要がないことが根本的な原因だと思われます。しかし日本語の文章を書く場合、行間と文字間の微調整は必須です。読みやすさはもちろん書きやすさにおいても、書き手の生理にマッチする行間&文字間はとても大事です。こうした細かい設定項目が豊富に備わっていることも
O's Editor3 を小説執筆に使う利点といえるでしょう。
O's Editor3 は文字装飾が可能になりました。文字色や下線、文字サイズの変更などを施し、文字装飾を活かした状態でPDFにエクスポートすることができます。重要な語句にマーカーを塗ったり、修正箇所を赤字にしたり、削除部分に二重打ち消し線を重ねるなど、ワープロソフトほど複雑なレイアウト編集は不要でもちょっとした文字装飾をしたいケースがよくあると思います。あらかじめ該当部分を選択したうえで、メインメニュー[編集|書体と装飾]や右クリックメニューの[文字装飾]あるいはツールバーのマーカーボタンなどから実行してください。
テキストエディタに限らずほとんどのデータ作成アプリは編集したファイルを保存するかどうか確認します。もちろん O's Editor3 でもそのような使い方ができますが、いっぽうでファイルの保存をすべてアプリに任せる自動保存も可能になっています。O's
Editor3 の自動保存はいくつか工夫が施されており、まず新規文書の名前を付ける必要がありません。「新規文書_001」といった名前で自動的に保存されます。とりあえずメモ的に文章を書いておき、あとでファイル名を付けるということが可能です。いつ自動保存が実行されるのか? デフォルトではカーソル移動や編集作業が止まってから5秒後に自動保存します。昨今は高速なSSDが普及したため、頻繁に保存を行ってもまったくストレスがありません(いい時代になりました)。保存が自動で行われることで、文章執筆時の余計な作業(ストレス)が緩和されることと思います。
ファイルを保存する際にバックアップが作成されます。小説を書くときに「一週間前に書いたが削除してしまった表現をもう一度使いたかった」と焦る作家にとってバックアップの存在は大変重要です。しかしファイルを保存する度にバックアップファイルを上書きしてしまうと直近のバックアップファイルしか存在しないことになり、ではファイル保存する度に毎回バックアップファイルを残してしまうとバックアップファイルが無限に増えることになり目的の文章を探すことも困難になります。O's
Editor3 ではバックアップを「直前」「前日」「三日前」「一週間前」「1カ月前」「1年前」といった具合に適度にばらけて行います。ですので執筆者が「いつのバックアップを残そうか」と考える必要がありません。さらにバックアップの数が一定数以上になったら古いものから削除していきます。つまり執筆者はいざというときに「バックアップファイルから目的の文章を探す」という作業だけを行えばよいのです。バックアップは勝手にしといてくれる……それが
O's Editor3 です。
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